Go Asia Go
ゴーゴーアジア

アート23:女優:藤谷文子さん

ロサンゼルス映画祭でグランプリを受賞した「リノから来た男」のDC公開に先駆け、主演の藤谷文子さんにお話を伺いました。

最初に台本を読んだ時のアキの印象は?どのように役作りをしようと思われましたか?

最初に台本をいただいた時は、ミステリーの物語運びがその段階ですでに素晴らしかったのですが、アキのキャラクターは、もう少し明るいというか、ライトな印象だったので、監督に相談して、ああいった影のあるキャラクターにしていく意向になりました。

デイブ•ボイル監督の印象は?ボイル監督の撮影は実際どのように進められたのか等ボイル監督の撮影の特徴などあったら教えてください。

監督は、アメリカ人というよりは、日本人と非常に相性がいい感覚の方だと思います。撮影現場での監督は、どんなに大変な時でも、冷静に淡々と対処される一方で、スタッフやキャストがリラックスして仕事が出来るよう気を遣ってくださっていました。

撮影の特徴は、前回の作品『DAYLIGHT SAVINGS』に出演した時には、どちらかというと即興演技や、その場の雰囲気で動いてみるといった手法をとっていて、とても楽しかったです。今回は、それとは対照的に、リハーサルや打ち合わせを重ね、現場でのカメラワークや、役者の動きは入念に計算されたものでした。どちらも、それぞれの映画にとって違った持ち味となったのではないかと思っています。

共演者の北村一輝さんとのお仕事はいかがでしたか?

作品のことをとても深く考えてくださっていて、台本もそうとう読み込まれていらっしゃいました。撮影前に監督と私と一緒にリハーサル室に入って、丸一日、様々な手法を試しながらセリフの読み合わせをしました。きめの細かな愛情深い方だと思います。

アメリカ人の俳優さん達と働くのは日本で働くのとどんな所が違いますか?

アメリカの俳優さんたちは、演技のクラスに長く通っている方が多いので、演技や芝居を非常に技術的にトレーニングされていて、共演者や作品を助ける事に大変慣れている気がします。日本では、もっと感覚的な気がします。

舞台はサンフランシスコですが、撮影にかかった期間はどのくらいですか?その間集中力を持続するためにされた事などありますか?

撮影期間は1ヶ月程度でした。撮影に入る前にリハーサル期間も長かったのもありますが、撮影中は、実際に舞台となったホテル・マジェスティックに泊まっていたので、無理なくその世界観に入り込めました。

公開前なので詳しく書けないのが残念ですが、一番印象に残っている場面はどこでしょうか?

ペペ・セルナさんとの共演シーンです。一緒に謎を解いていく過程が本当に楽しかったです。

女優さんというのは実に非現実的な日常を生きている職業だと思うのですが、映画の撮影終了後はすぐに普段の生活に戻れるのでしょうか。それともしばらくは役を引きずったりとか?

私は、スケジュールが許す限り、必ずと言っていいほど、何か作品を長くやった後は、普段の生活とはかけ離れた、静かな場所を旅行する事にしています。そこでただ、自然や食事を楽しむ。それで大概は大丈夫です。

今回の映画は英語と日本語の両方が交差するバイリンガル映画ですが、世界を舞台に活躍する女優として思う事などありますか?

こういう作品がもっと増えてくれるといいなと思います。今はまだ、「ほとんど無い」という状況です。アジア人俳優がアメリカで役者の仕事を見つける事は本当に大変な事ではありますが、一人一人が個別に頑張るより、みんなで手をつなぎ、助け合いながら少しずつでもアジア人の活躍の場や、関わる作品を増やして行くことで、もっと道が開けると信じています。

映画の中でアキは作家という職業ですが、藤谷さんも10代の頃から雑誌「ロードショー」にレポートを掲載したり、アメリカ滞在中に小説「逃避夢」を執筆されたりと執筆活動も活発に展開されていますが、書くとは藤谷さんにとってどういう事なのでしょうか。

幼少の頃より、文章を書く事に憧れがあったようです。まだまだ精進しなければいけないのですが、私にとっては書くという行為で、精神的にバランスをとる事ができるのだと思います。

女優になろうと思ったのは何歳位の時ですか?やはり「リハウス娘」がきっかけだったのでしょうか。それとも女優になられたのはやはりお父様の影響でしょうか?

1994年のおおさか映画祭に登壇予定だった真田広之さんに花束を渡す役目をやる? と、近所に住む知人に言われたんです。その際、会場に居合わせた金子修介監督の目にとまり、『ガメラ大怪獣空中決戦』で役者デビューとなりました。不思議な縁ではありますが、元々、映画が大好きだったので、そのまま前に進もうと思いました。

今後どのような作品に出演したいとお考えですか?

様々なジャンル、様々な役柄にどんどんチャレンジして行きたいです。

次なる藤谷さんの作品を楽しみにしています。ありがとうございました。