Life in Washington, DC
元気なワシントンライフのひとりごと

トレイヴォン・マーティン事件

 

「Acquitted」の判決から数日が経ちましたが議論は衰えるどころか日増しに増すばかりなのが、フロリダ州で起こったトレイヴォン・マーティン(Trayvon Martin)射殺事件です。

事件が起こったのは2月26日、セブンイレブンから出て来た17才の黒人少年トレイヴォン・マーティンを「怪しい」と感じた近所のボランティア警備員ジョージ・ジマーマン(George Zimmerman)が追跡し、つかみ合いの喧嘩の挙げ句「正当防衛」で射殺したのです。この時マーティン少年は武器を所持していませんでした。

当初ジョージ・ジマーマンは逮捕されず全米で「ジョージ・ジマーマンは逮捕されるべきではないか」という声が上がって大論争となりました。

この事件が注目を集めた大きな理由は二つあります。まずは射殺されたのが黒人で、打ったのがヒスパニック系白人だという人種問題。そして「本人が主張する正当防衛を裏切る証拠が何もない」としてジョージ・ジマーマンの逮捕に踏み切らない警察への不満です。

論議は一年前のアメリカを真っ二つに分けました。リベラル派、そしてほとんどの主要なアフリカンアメリカンのリーダーは、「今回の射殺事件は人種差別が原因」と主張しました。

反対に保守派はこの事件が必要以上に注目を集めている事に否定的で、マーティンが頭からすっぽりとフードを被っていた事は怪しいと思われてもしかたがない、という意見だったのです。

結局この事件が象徴するのは、アメリカに歴然として残る人種差別の爪痕のようです。今まで公民権運動などありとあらゆる改善策は取られてきましたが、残念ながら人種間の問題を払拭できるのはまだまだ先ということなのでしょうね。そして銃規制という大きな壁。

Acquittedという判決はどうなのでしょうか?議論はしばらく続きそうです。